実は、鍼を打たれると眠くなるには理由があるんです!不眠症にもオススメの鍼治療!最近よく眠れないな・・・という方は美容鍼を受けてみるのもオススメですよ!
【1】そもそも眠くなるって身体にどんな反応が起きているの?
人が眠くなることには、自律神経の働きが関係しています。
自律神経は、すべての内臓、全身の血管や分泌腺を支配しており、知覚・運動神経と違って、私たちの意思とは関係なく独立して働いているので、内臓や血管を私たちの意思で自由に動かす事は出来ません。
反対に、意識しなくても呼吸をしたり、食べたものを消化するため胃を動かしたり、体温を維持するため汗をかいたりするのは、自律神経があるからです。
この自律神経には緊張時に優位になる交感神経と、リラックス時に優位になる副交感神経からなります。
交感神経が優位になっている状態は全速力でダッシュをしている人を思い浮かべると分かりやすいです。目がカッと見開き、心臓はドキドキ(血流量の増加)、血圧も上がり(抹消血管の収縮)、呼吸は浅く、筋肉も緊張状態です。胃腸の動き(蠕動運動:ぜんどううんどう)も抑制され、便秘になることも。脳は興奮状態です。
逆に副交感神経が優位になっている時は、食事をする時、排便・排尿時、リラックスしている時、寝入る時寝ている時です。副交感神経優位な時は、胃液などの分泌が増え、心拍数も減り、血圧も低下していきます。そして、だんだんと脳も休まり、眠くなっていくのです。
つまり、副交感神経が優位な状態の時に、人は眠さを感じ寝てしまうのです。
【2】鍼と副交感神経の関係は?
健康な身体では、眠くなり、寝ている時は副交感神経が優位になっています。しかし、ストレスを常に感じていたり、身体が常に緊張状態だと交感神経優位になってしまいます。このような状態が続くと、目眩(めまい)や動悸、不眠やイライラなど身体へ様々な不調が出てきます。
鍼を打つことにより、副交感神経が優位になり、交感神経が抑制される作用があるので、身体が過度の緊張状態から開放されリラックス状態(=副交感神経優位)になり、眠くなるのです。
【3】鍼が眠りを誘うもう一つの理由は体温!
人の体温には、2種類あり、脇の下に体温計を置いて測る「皮膚温」と、脳などを含めた内臓の「深部体温」があります(深部体温は生命維持の為に皮膚温よりも1度くらい高くなっている)
睡眠に入るときは、この深部体温を低下させるために皮膚の表面から熱を放出しています。眠くなってくると、手足の先がポカポカしてくるのを感じますが、これがまさに深部体温を下げるための皮膚温の上昇なのです。
例えば、お顔に鍼を刺す美容鍼では鍼を刺したところの血流量が多くなります。皮膚に血液を集めることにより、皮膚温が上がり、熱を発散させることにより、眠くなってくるのです。
また、副交感神経にも抹消(手足)の血管を拡張させる作用があり、鍼により副交感神経が優位になることにより、血流がよくなり血液が身体を循環すると共に熱エネルギーを発散させるのも、眠くなる要因の一つです。
最後に:鍼治療は不眠症にもオススメ
鍼治療をすることにより、副交感神経を優位にし、不眠症の改善にも効果は期待出来ると思います。
また、東洋医学の世界では、不眠には心(しん)が関わっていたり、血虚(けっきょ)というものが関わっている可能性もあると考えます。単純に美容鍼や肩こり改善などで鍼治療をして眠りやすくなるならば結果オーライ。それでも、何だか眠りにくいぞ!という場合はお近くの鍼灸院で身体の状態を東洋医学的にみてもらうこともオススメですよ!
今回の記事では鍼を打たれたらなぜ眠くなるの?についてお伝えしました。
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