朝起きた瞬間のあの痛み。首を回せないので、呼ばれても身体全体を動かさないと呼ばれた方向を向けない悲しさ。
この記事では、現役鍼灸師が、寝違えになった時にオススメの治療(鍼治療)とツボを紹介します。
【1】寝違えとは
寝違えとは、睡眠中に無理な姿勢を取っていたことにより、首の筋肉が阻血状態になり、その状態で無理な首の動かし方をすることで、首の筋肉に負担がかかり軽い肉離れを起こした状態です。
筋肉痛に似た痛みが生じる症状のこともあります。
また、寝ている時の姿勢だけではなく、日々の疲労の積み重ねによって、首の筋肉に負担がかかっていることが原因というパターンもあります。
【2】寝違えに鍼を勧める理由
寝違えの主な原因は、筋肉に疲労がたまったことによる筋肉の硬さです。この状態で患部(首周りに)負担がかかるような動きをした時に寝違えを発症します。
筋肉に疲労がたまり、硬さが出ている場合には、鍼治療は有効です。
なぜなら、鍼を打つことにより身体に出来た微細な傷を、自分自身で修復しようとし、血流がよくなるからです。
肩こりなどの場合も、筋肉の硬さにより肩こりの症状や肩の痛みが出ている場合、鍼を打ち血流を改善するだけでも、大分楽になります。
【3】寝違えに良いツボ
朝起きて、寝違えが辛いようならば、予定を変更して、まずは鍼灸院へ行き鍼治療をすることをオススメします。そのくらい、寝違えには鍼治療は有効だと考えるからです。
しかし、そうも言ってられない!大事な仕事がある!子どもがいてそんなに気軽に外出出来ない!
という場合には、以下に紹介するツボを押してみてください。
1.落枕(らくちん:手のツボ)
落枕は、手の甲側にあって、人差し指と中指の股から親指幅(2cmくらい)程、手首側に入ったところにあります。指の股(間)から、骨と骨の間を指で手首側に押していくと突き当たる部分にあります。
落枕は、寝違えにとてもよくツボとして有名です。ここを押しながら、ゆっくり首を動かすと、徐々に痛みが和らいでいくと思います。
2.後渓(こうけい:手のツボ)
後渓は、手を握ったとき、小指側の小指の付け根部分に「しわ」ができ、そのしわの先端部の近くにあります。
この後渓というツボを含む手の太陽小腸経という経絡が、上腕を通り、首や肩も通るので、このツボを刺激することにより、頭から腕の付け根にかけての筋肉の緊張を緩和してくれます。寝違えの他にも、肩や首の痛み、頭痛があるときにおススメです。
3.懸鐘(けんしょう:足のツボ)
懸鐘は、下腿部の外側、腓骨の前方で、外くるぶしの最も高いところ(外果尖)から、真上に親指の幅4本分上がったところ。腓骨の上にあります。
懸鐘足の少陽胆経という経絡に属し、貧血や更年期、首の張りや冷えにも効果があります
4.大椎(だいつい:首のツボ)
大椎は、頚椎の7番目の骨とその次の骨の間にあります。首を前に曲げると、後ろの首と背中の境目あたりにボコッと大きく出っ張った骨が頚椎の7番目の骨になります。
大椎は、督脈という経絡に属し、寝違えの症状が出ており、炎症症状が出ている場合は、このツボ周辺をまずは冷やすことが大事です。
最後に:寝違えたら鍼灸院に行ってみよう!
この記事では、寝違えについて記載しました。
もし余裕があれば、是非当日に鍼灸院へ行ってみてください。もし、難しい場合は、今回お伝えしたツボを押してみてください。
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